ヘルスケアトータルソリューションズ株式会社

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栄養コラム

チョコレート

No.31

2006年1月20日

管理栄養士 杉田 恭子

もうすぐバレンタインです。この時期になるとデパートやスーパーなど、どこへ行っても特設会場が設けられ、女性で賑わっていますね。チョコレートを貰えるかハラハラしている男性も多いのではないでしょうか。
今まで、チョコレートというと、カロリーや脂質が高く「なるべく食べないように・・・」というイメージがありましたが、最近ではチョコレートの隠れたパワーに注目が集まっています。
そこで今回は、チョコレートについてご紹介致します。
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チョコレートとココアの違い

同じ原料から作られるチョコレートとココアですが、途中の作り方の違いから2つに分かれます。

●ココア:カカオ豆をすりつぶした後、カカオ豆に含まれる油分(ココアバター)を
      取り除いて、粉状にしたもの。
●チョコレート:カカオ豆をすりつぶした後、砂糖などと一緒にココアバターを加えて、 
         よく練り上げて固めたもの。


カカオマスポリフェノールの効能

最近になってチョコレートやココアが取り上げられるようになった理由としてポリフェノールが多いことが理由の1つにあるかと思います。
ポリフェノールには、カテキン、アントシアン、イソフラボンなど様々な種類がありますが、チョコレート、ココアに含まれているポリフェノールは「カカオマスポリフェノール」です。


①動脈硬化防止
血中のコレステロールが血管の壁に定着したり、酸化するのを抑えたりすることで動脈硬化を防ぐとされています。

②ガンを細胞を抑える
体内で発生した活性酸素により、細胞が傷つけられ、傷つけられた細胞がガン化してしまうこともあります。カカオマスポリフェノールは活性酸素から細胞を傷つけられるのを抑えたり、すでにガン化した細胞の増殖を抑える働きがあることが研究より明らかになってきています。

③アレルギー症状を抑える
アレルギーは体内にアレルギー源の物質が入ってきて、「抗体」を作り出して対抗しようとした際に、抗体が過剰に反応することで起こる症状です。カカオマスポリフェノールは「抗体」の生成を抑制し、アレルギー症状を抑える働きがあるとされています。

④ストレスを緩和する
予め、カカオポリフェノールをとっておくと、ストレスがかかった際もストレスにうまく適応することができ、ストレスを受けた時の抵抗力が増したという実験結果が出ています。sutores


チョコレート(ココア)の効能

①脳を活性化する
脳はブドウ糖しかエネルギー源として利用できません。また、記憶力の回復にはブドウ糖が良いと言われてます。受験勉強の合間にチョコレートは手軽にブドウ糖が補給できて勉強の効率がアップするかもしれません。(食べ過ぎには注意が必要ですが)
また、脳神経細胞間の伝達を活発化するのに必要な物質の原料となる物質を多く含んでいるので、認知症の予防にも効果があるとも言われています。


②ピロリ菌、O-157菌への効果
ココアには、ピロリ菌を減らしたり、病原性大腸菌O-157が増えるのを抑えるなど細菌感染に効果的と言われています。kin


③虫歯予防効果
カカオ成分が歯垢の原因となる物質の発生を抑える強い働きがあり、虫歯予防効果が期待されています。(ただし、砂糖の入ったチョコレートやココアは注意が必要だと思いますが)musiba


チョコレートのレシピ

簡単に作れてちょっと変わったチョコレートをご紹介致します。

●カリカリマシュマロチョコ
<材料>
・ ミルクチョコレート 100gchocolatier-box2
・ 生クリーム(または牛乳) 大さじ4
・ マシュマロ 30g
・ コーンフレーク(砂糖がついていないもの) 10g
※お好みで洋酒などを加えると香りがついておいしいですよ。

<作り方>
① 手で割ったチョコレートと生クリーム(または牛乳)を合せて器に入れて湯せんにかける。
② ①がなめらかになったら、チョコが熱いうちにマシュマロ(大きいものはちぎって)と
  コーンフレークを入れて全体的に軽く混ぜる
③ 小さなアルミカップに②を入れて冷蔵庫で冷やし固めて出来上がりです。

※小さなアルミカップにラップを敷いて、その中に②を入れてテルテル坊主のように絞って
 形を作って冷やすと食べやすくなります。