ヘルスケアトータルソリューションズ株式会社

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栄養コラム

夏休み!お家で海外グルメ旅行

No.72

2009年9月13日

管理栄養士 奥田志おり

こう暑い日が続くと、何もしていなくても身体に堪えますね。
“リゾート地の木陰で日がな一日読書”なんて過ごし方に憧れますが、この長引く不況で外食すら控えている状況では、たとえ夏休みがとれても海外旅行なんて!?という方も多いのではないでしょうか。
そこでお家に居ながらにして、海外の美味しいローカルフードが味わえるお手軽レシピをご紹介したいと思います。
パスポートの必要なし!治安や言葉の心配も無し!どうぞ安心して海外気分をご堪能ください。
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美味しいだけでは、郷土料理じゃない!?

どの国の郷土料理も“その土地の恵み”と、“先祖の知恵と経験”から生まれ、代々伝えられてきたものです。
言い換えれば、その土地の土壌、気候、人々の暮らし、人々のカラダに最もマッチした料理のみが厳選されて“郷土料理”として現代に至っているのです。
旅先で食べる地元の料理が美味しいわけです。それに全身の細胞の一つ一つが研ぎ澄まされて、エネルギーが満ちてくるような感じがしませんか?
そう考えると、暑い国、暑い時期に食べられている郷土料理は美味しいばかりでなく、“夏バテ予防”、“スタミナ増進”の要素も持ち合わせているといえます。
では早速、夏バテ知らずの世界グルメ旅に出かけましょう!!earth


<HAWAII>・・・ハワイの海の恵み“ポキ”

まずは日本人に人気のハワイ!まぶしい太陽と紺碧の海を想像しながら召し上がっていただきたいレシピは、“ポキ”。 マグロやタコなど魚介類を一口大に切り、塩や醤油などで和えた料理です。
「poke」というのはハワイ語で「切る」「スライスする」という意味です。
ビキニが似合うロコガール達の間ではヘルシーメニューとして人気のようです。
本来のレシピを日本風にアレンジしましたので、ごはんとの相性も抜群です。

【材料】2人分surfin
・マグロ  1柵
・玉ねぎ 1/4個
・アボカド 1/2個
・大葉   5枚
・みょうが 1~2個
・ごま   適量

≪たれ≫wasabi ohba myoga
・しょうゆ   適量
・練りわさび  適量
・ごま油    小さじ1

【作り方】2人分
①マグロ、アボカドは食べやすい大きさのサイコロ状に切ります。
 ※アボカドの変色を防ぐにはレモン汁をかけておくとよいでしょう。
 玉ねぎは薄切りに、大葉とみょうがは千切りにしておきます。
②①の全ての材料をたれで和えれば出来上がりです。

■栄養価
マグロには脳の働きを活性化すると言われているDHA、悪玉コレステロールや中性脂肪を減らし、心疾患や脳卒中を防ぐEPAが含まれています。
また、アボカドにはビタミンEが含まれており、その抗酸化作用は夏の紫外線対策に役立ちます。
ちなみに、アボカドの色止めに“レモンの絞り汁”を何気なく使いましたが、実はこのレモン汁に含まれるビタミンCが、シミ・そばかすのもとである メラニンの生成を抑え、お肌のハリのもとであるコラーゲンの生成を助けてくれています。remonabokadomaguro


<SPAIN>・・・スペインの太陽の恵み“ガスパチョ”

次は南ヨーロッパのスペインに飛びます。太陽と情熱の国、フラメンコと闘牛の国です。
そんなスペイン気分に浸っていただくレシピは、スペインの「情熱」を象徴する“赤”がとても鮮やかな冷製スープ“ガスパチョ”です。
特にスペイン南部のアンダルシア地方が有名です。かつてこの地を何世紀にも渡り支配したアラブ人の料理が起源とされていて“ガスパチョ”とはイスラム語で「濡れたパン」だそうです。文字通り材料には“パン”が使われており、その他たくさんの野菜などが一度にサラッといただける夏の万能料理です。

【材料】2人分supain 
・トマト 4個
・玉ねぎ 1/8個
・きゅうり 1本tougyu
・その他 赤ピーマン、セロリなど適量
・ニンニク 1片
・パン(何でも結構です) 適量
 ※作りやすい分量の目安は、6枚切り食パンで
 あれば1/2枚分くらいです。
・オリーブオイル 大さじ1
・レモン汁    大さじ1
・塩     ひとつまみ
tomato serori kyuri tamanegi akapiman ninniku
【作り方】2人分
①野菜は全て、ざく切りにします(ミキサーが回り易い位の大きさ)パンは少量の水に浸しておきます。
②まずはミキサーに野菜をかけます。水分が足りなくて回りづらいようでしたら適宜水を足してください。
(トマトやトマト缶、トマトジュースで調整いただいても結構です)
 8割ほどミキサーし終えたところにパンとオリーブオイル、レモン汁、
 塩を加えてミキサーすれば出来上がりです。gasupacyo
 お好みでタバスコをかけても、美味しくいただけます。


■栄養価
トマトや赤ピーマンなど緑黄色野菜に多く含まれるカロテンには抗酸化作用があります。
カロテンは“油”に溶解する性質がありますのでオリーブオイルと一緒にいただくと、より身体に吸収され易くなります。
また、にんにくの匂いの素である“アリシン”はビタミンB1を吸収し易くする作用がありますので、疲れがたまった夏バテ気味の体にはうれしい栄養素です。
主食であるパンも入った、野菜たっぷりのガスパチョに合わせるメニューとしては“スペインオムレツ”“あさりのワイン蒸し”“生ハム”など、たんぱく質源の食品を使ったメインのおかずを一緒にいただくと栄養バランスがアップします。