ヘルスケアトータルソリューションズ株式会社

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栄養コラム

お麩

No.135

2015年3月2日

管理栄養士 田原 佳奈

北陸新幹線が3月14日に開通します。是非北陸を訪れてみてはいかがでしょうか。北陸は京都や江戸からの食文化に影響をうけながら独自の食文化が発達し、様々な郷土食があります。そのうちの一つが「加賀麩」です。金沢は京都と並んで生麩・飾り麩の産地として知られており、古くからお寺の多い土地柄から精進料理の食材として盛んに用いられていました。現在も、治部煮に代表される伝統的な加賀料理に用いられるほか、菓子など幅広い用途で広く愛用されています。今回は「麩」の魅力を紹介します。5


お麩について

お麩は小麦粉に含まれるたんぱく質からできるグルテンを原料に作られた食材です。小麦粉に水を加えて練り、デンプン質を洗い流しながら揉むとグルテンが残ります。現在では全国で数百種類あると言われるほど多彩な種類があります。

●お麩の種類
大きく分けると2種類あります。

生麩 グルテンにもち粉を混ぜ、蒸したものです。もちもちした食感があります。
   ・よもぎ麩、粟麩、もみじ麩、桜麩、細工麩、角麩、すだれ麩

焼き麩 グルテンに小麦粉を加えて焼き上げ、乾燥させたものです。水やぬるま湯で戻したり、
    そのまま使用します。ふわふわした食感やもっちりとした食感などがあります。
    ・棒麩、車麩、板麩、大和麩、安平麩、丁字麩

グルテンに小麦粉を加えたもので、油で揚げた油麩もあります。

●日本各地のお麩
地域ごとに食されているお麩があります。

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お麩の栄養

●高たんぱくで低カロリー低脂肪
たんぱく質は必要量を維持することが最も大切な栄養素です。身体を構成する成分で水分の次に多く、筋肉を作ることや免疫にかかわるなど、身体に欠かせない機能を作り出す役割を担っているためです。お麩はたんぱく質が多く、さらに低脂肪であることもおすすめな点です。たんぱく質を多く含む食品と比較すると、肉や魚との比較ではお麩の方がたんぱく質量はやや少なめながらも脂質は5%程度とかなり少なく、豆腐と牛乳との比較ではたんぱく質量は豆腐の2倍、牛乳の4倍も含まれます。このように低カロリー、低脂肪ながらもたんぱく質をしっかりととれる食品なのでダイエットや生活習慣病予防に取り入れると効果的です。

 エネルギー(kcal)たんぱく質(g)脂質(g)
生麩16312.70.8
豚肉ロース26319.319.2
さば20220.712.1
木綿豆腐726.64.2
普通牛乳673.33.8

                             (食品100g中)

生麩を1として、含有量を比べました。

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また、保存がきいて使い勝手の良い「焼き麩」も上手に使うとカロリーや脂質減の一役になります。例えば親子丼の鶏肉を焼き麩で代用すると脂質は約50%減ります。

 脂質(g)
1食あたりの脂質量15.2
親子丼11.5
お麩の卵とじ丼6.2

(脂質量は18~29歳女性参考値1,650kcalから算出)

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●高齢者や乳幼児、食欲のないときに
消化率が高く、高たんぱくで、エネルギー源となりやすい糖質も豊富です。消化吸収力の弱い高齢者や乳幼児、体調が悪いなどで食欲のないときに食べることがおすすめです。

※大量に食べ過ぎるとアレルギー症状がでる場合があるので注意しましょう。


お麩の使い方

お吸い物などの汁物に入れたり、すき焼きや煮物などに入れることが多いですが、最近ではいろいろな料理に使用されています。また焼き麩は乾燥しているので保存性が高く、手軽に使えるので便利です。

・メインに
唐揚げ、カツ、炒め物などでお麩を使うとお肉を食べているような感覚もあり、ボリューム満点です。沖縄ではフーイリチーという麩をメインとした炒め料理もあります。

・サラダや和え物などに
メインだけでなくサラダや和え物などサイドメニューに材料の一つとして使えます。保存性が高いので常備することができ、水に戻してそのまま使用することもできるので簡単に加えられます。さっぱりとしたからし和えや酢の物がおすすめです。

・すりおろしてパン粉代わりに
ハンバーグや肉団子を作るときに加えると、水分をよく吸収するので肉汁
も吸収しやすく、お麩の旨みも加わり美味しくなります。4

・洋食やお菓子にも
バターや牛乳との相性がよいのでグラタンに入れたり、焼き麩をすりおろし、 小麦粉代わりにしてクッキーも作れます。 また最近では焼き麩でカロリーを抑えたアイスも作ることができ、人気のようです。


おすすめレシピ

「豚キムチ」の豚肉をお麩に変えた低カロリー低脂肪のレシピです。お麩は消化も良いので、遅めの夕食のおかずにも向きます。

●お麩とキムチの炒め物

【材料】(2人前)
・お麩(板麩)・・・10g1
・玉ねぎ・・・1/6個(40g)
・もやし・・・1/8袋(30g)
・にら・・・1/5束(20g)
・キムチ・・・80g
・酒・・・大さじ1
・醤油・・・小さじ1
・ごま油・・大さじ1


【作り方】
1.お麩を水につけ少し柔らかくなったら絞ります。
2.玉ねぎを半月スライス、にらを5cm幅にカットします。
3.フライパンにごま油をひき、玉ねぎを入れて炒める。
4.お麩、もやし、にら、調味料を入れ、炒めます。
5.キムチを加えて炒めたら、お皿に盛り付けし、完成です。

※今回はキムチを使用しましたが、お麩はオイスターソースやコチジャンなどでも美味しくいた
 だけます。お麩は巻き麩や車麩でも可能です。しっかりと水で戻して使用してください。また
 野菜は冷蔵庫にあるものでアレンジでき、きのこ類も相性が良く、卵でとじるとマイルドにな
 ります。