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栄養コラム

オレンジ

No.183

2019年3月1日

管理栄養士 田口瑛里沙

日中は暖かい日が多くなり、春の訪れを感じますね。この季節になると様々な柑橘類の果物が店頭に並び始めます。柑橘類の酸っぱいフレッシュな香りは、春に向けて体を目覚めさせてくれます。今回は、3月に旬を迎える柑橘類のひとつであるオレンジについてご紹介します。


オレンジの種類

オレンジには様々な種類がありますが、大きく3つの品種に分けられます。

●ネーブルオレンジ
ネーブルとは「へそ」を意味する言葉で、底の部分にへそのようなくぼみがあることが特徴です。日本国産オレンジの代表品種で、2~3月に旬を迎えます。周りの皮は、他の品種に比べると厚く固めですが、果汁が多く、甘みや香りの強いオレンジです。また、果肉は濃いオレンジ色で、じょうのう(中の膜)が薄くて柔らかく、種もないので食べやすいです。輸入されたものは、ワシントンネーブルとも呼ばれています。

●バレンシアオレンジ
カルフォルニアやフロリダで生産され、最も多く栽培されているオレンジで、スーパーでよく出回っているスウィートオレンジはこれを指します。周りの皮は薄めで比較的柔らかく、果肉は黄みをおびたオレンジ色が特徴です。酸味と甘さのバランスがよく、果汁も豊富なので、生食以外にもジュースとしても適しています。国内産は、福原オレンジがこの品種にあたります。

●ブラットオレンジ
地中海沿岸が原産といわれており、日本では愛媛や和歌山県などで栽培されています。果肉が濃い赤色をしているのが特徴です。普通のオレンジ同様そのまま生食として食べてもおいしいですが、ジュースに加工されることが多く、イタリアでは人気のオレンジジュースのようです。


ネーブルオレンジの効能

国内産で今が旬のネーブルオレンジの栄養をご紹介します。カットする手間はありますが、カットしたらそのまま食べられ、カットした状態で保存も可能なので、簡単に普段使いができます。

●ビタミンC

柑橘類の中ではレモンに次いでビタミンCが多いです。ネーブルオレンジ1個分(約150g)で、成人の1日必要量の約9割とることができます。
ビタミンCは、皮膚や血管、骨や軟骨などを丈夫に保つコラーゲンの生成に重要な成分です。また、抗酸化作用により、ストレスや生活習慣の乱れ、喫煙などによって増加する活性酸素の発生を抑え、免疫力を高める役割もあります。季節の変わり目や環境も変化することが多い季節には、体にストレスがかかるのでしっかりとるようにしましょう。


(食品標準成分表2015年版(七訂)追補2017年より)

●カリウム

カリウムは果物に多く含まれている成分ですが、オレンジに比較的多く、オレンジ1/2個でグリーンサラダ(レタス、キャベツ、サラダ菜)1皿(50g)と同等のカリウム量がとれます。
カリウムは、体内の余分な塩分を排出する役割があり、高血圧予防やむくみ防止に良い成分です。春先は気温差が激しく気圧が変化しやすいため、血流が悪くなりむくみの原因にもなるので、この時期に積極的にとるとよいでしょう。
   

●クエン酸

オレンジの酸味にはクエン酸が含まれます。クエン酸はエネルギー代謝をスムーズにさせ、疲労回復効果があります。また、唾液や胃液といった消化液の分泌を促す作用もあるので、食欲がないときなどにオレンジを食べることがおすすめです。


おすすめの食べ方・料理活用法

普段はそのまま単体の果物として食べることが多いと思いますが、料理にも追加でき、いろんな活用法があります。

(1)食材と煮る

オレンジの甘みと酸味、ほろ苦さは他の食材のうまみを引き出します。オレンジと煮ることで甘みや酸味がプラスされるため、砂糖をあまり使わなくても甘く煮ることができ、さっぱりした味になります。また、お肉と一緒に煮るとオレンジのたんぱく質分解酵素が働き、柔らかくおいしいお肉に仕上がります。

(2)サラダに追加

サラダはカリウムが多くとれる一品ですが、オレンジにもカリウムがとても多く含まれているので、サラダに追加することでよりカリウムが多く摂取できます。また、色の濃い緑黄色野菜と一緒にとることで、ビタミンA(レチノール当量)やβ-カロテンなどがプラスされ、オレンジのビタミンCと合わせて抗酸化作用を高めてくれます。さらにナッツ類を加えるとビタミンEがプラスされ、ビタミンACE(エース)の3つが揃うと抗酸化作用が強化されるのでおすすめです。

(3)ヨーグルトなどの乳製品と一緒に

ヨーグルトに果物を加える食べ方はよくあると思いますが、オレンジをヨーグルトなど乳製品と組み合わせると、オレンジのビタミンCやクエン酸が乳製品に多く含まれるカルシウムの吸収を高めてくれます。また、乳製品にはたんぱく質も含まれるため、たんぱく質とビタミンCを一緒にとることでコラーゲンの生成を促進させてくれます。牛乳寒天やブラマンジェなど牛乳を使ったデザートにオレンジを使用しても同様の作用が得られます。


香り成分の効果

オレンジに含まれる香り成分であるリモネンは、心を落ち着かせて安心感を与えリラックスさせるといわれ、アロマオイルとして広く活用されています。また、蠕動運動を促し消化液の分泌を活発にしてくれることから、胃腸にもよい香りとされています。気温差が大きく自律神経が乱れやすくなる季節には良さそうですね。


おすすめレシピ

オレンジと合わせてビタミンACE、カリウムが豊富で春らしい彩りがキレイなサラダをご紹介します。レシピ名の「ラペ」とはフランス語で千切りという意味で、ワインビネガーなどの酢やオリーブオイルなどの調味料と和えて食べるサラダです。オレンジのフルーツの酸味や甘みも楽しめる一品で、ストレスの多いこの時期におすすめです。

●にんじんラペとオレンジのサラダ

【材料】(2人分)
・オレンジ ・・・1/2個
・にんじん ・・・小1本
・ミックスナッツ ・・・大さじ1.5杯
・干しぶどう ・・・大さじ1杯
・ドレッシング
  a.酢 ・・・小さじ2杯
  b.オリーブオイル ・・・大さじ1杯
  c.砂糖 ・・・小さじ1/2杯
  d.塩こしょう ・・・少々
(・レタス ・・・飾り用)

【作り方】
1.にんじんを千切りにして耐熱容器に入れ、600wのレンジで30秒ほど加熱します。
  (レンジから取り出した際、水分が出ていたら水分は捨ててください)
2.オレンジは、1/2個をさらに8等分のくし切りにして厚い外皮をむいておきます。
  ミックスナッツは袋に入れて棒でたたき細かく砕きます。
3.ドレッシングの材料a~dをボールに入れて混ぜ合わせます。
4.3にレンジから取り出した1と、2のオレンジと砕いたミックスナッツ、干しぶどうを
  加えて混ぜ、全体にドレッシングが絡んだら完成です。
  お皿にレタスを敷き、その上に盛り付けると彩りがキレイです。

※酢をワインビネガーやレモン汁に変えてもおいしくいただけます。
※ミックスナッツでなくても、ピーナッツや胡桃でも良いです。

【アレンジ】
そのまま食べてもおいしいですが、パンに挟んでサンドイッチの具にするのもおすすめです。