ヘルスケアトータルソリューションズ株式会社

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栄養コラム

おいしい秋

No.6

2001年12月6日

管理栄養士 鶴見 香

食欲の秋、食べ物がおいしい季節になってきましたね。
今回は、食べ物をおいしくする『おいしさの素』についてご紹介しましょう。cut_075
日本独自の昔ながら食文化、このおいしさがヒントになり、1908年 池田菊苗博士は偉大な発見をしました。それは、こんぶのおいしさから発見された〝グルタミン酸〟です。
「グルタミン酸って?」と思われる方も、「うま味」と言えばご存知ですね。
こんぶを食生活に取り込み、だしとして活用してきた日本の食文化があってこ
その発見でした。

★注目!混ぜるともっとおいしくなる★

 こんぶとかつお節などのように私たちは昔からいくつかのだしを合わせて使ってきました。
 こんぶのうま味(グルタミン酸)とかつお節のうま味(イノシン酸)を一緒にすると、うま味が強くおいしいだしがとれるということを昔からの生活の知恵としてうまく利用していたようです。
これを『うま味の相乗効果』と言いますが、私たちの食生活には自然に取り入れられていますね。
それから、洋食のブイヨンや中華の鶏がらスープに比べ、短時間でおいしいだしが取れることも和のだしの特徴です。
このうま味を上手に利用し、食べ物のおいしさを引き出すと味つけが薄くてもおいしく食べられることがわかっています。
健康つくりに、食べ物をおいしくするのに、家族の安らぎのために、このおいしさの素を使って料理の腕を上げましょう!

★和風だしの取り方★ だしのいろいろ

~かつお節と昆布だし~ 香高いだし、汁物におすすめ!
1) 鍋に水3カップと昆布10cmを入れ、火にかけます。
2) 沸騰する直前に昆布を取り出します。
3) 沸騰したらかつお節10gを入れ、2分ほど煮ます。
4) 火を消してかつお節が沈んだら、ふきんなどでだしをこします。

~煮干しのだし~ 濃くのあるしっかりした味が特徴!
1) 鍋に水3カップと頭と背わたをとりのぞいた煮干し10gを入れます。
2) 火にかけ、沸騰したら火を弱めアクを取りながら5分ほど煮ます。
3) 火を消してふきんなどでだしをこします。

~干しいたけだし~ 戻し汁は捨てずに!
1) 干しいたけは、さっと洗って水つけて芯まで柔らかくなるまでおきます。
急いでいる場合は、ぬるま湯につけるといいでしょう。


★きのこごはん★
cut_185   ~だし汁で炊き込むとおいしさアップ。旬のきのこをたっぷりと~

<材料(2人分)>
米…………1カップ
だし汁……1カップ強
まいたけ…1/2パック
しめじ……1/2パック
生しいたけ…3枚
油揚げ………1/2枚
酒…………大さじ1杯
しょうゆ…小さじ2杯
塩…………少々
<作り方>
1) 米は洗ってざるにあけ、水気をきっておく。
2) 出し汁と一緒に炊飯器に入れ、30分ぐらい浸しておく。
3) 生しいたけは石づきをとってスライスに。
    しめじ、まいたけは小房に分ける。
    油揚げは熱湯をかけて油を抜いて、5mmに切る。
4) たく直前に、きのこなどの材料と調味料を 2)に加え、
    混ぜ、炊く。