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栄養コラム

特定保健用食品4 ミネラルの吸収を助ける食品

No.36

2006年7月7日

国立健康・栄養研究所認定 栄養情報担当者 管理栄養士 杉田 恭子

特定保健用食品についてのご紹介、第4回目の今回は「ミネラルの吸収を助ける食品」についてご紹介致します。
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微量栄養素とは?

体に必要な栄養素は、「三大栄養素」と言われる炭水化物、たんぱく質、脂質と、「微量栄養素」としてビタミン、ミネラルがあります。「三大栄養素」が体のエネルギー源として使われるのに対して、「微量栄養素」は直接エネルギー源とはなりません。しかし、「三大栄養素」を体内で効率良く使い、体を動かしたり、体作りをしていくためには、「微量栄養素」であるビタミン、ミネラルが重要な役割を果たします。人間の体にとって不可欠な栄養素です。


ミネラルについて

ミネラルには、カルシウム、鉄、マグネシウム、亜鉛、銅など様々な種類があります。
ミネラルは吸収されにくい傾向があり、食物繊維や他の食品成分によって吸収阻害を受けてしまいます。更に現代人は、加工食品の利用の増加やダイエットなどによりミネラルの摂取量が減っていますので、効果的にミネラルを補給、吸収できるようにしていくことが重要となってきています。

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ミネラルの吸収を助ける食品とは?

現在売り出されているのは、ミネラルの中でも特に日本人に不足がちな「カルシウム(+マグネシウム)」と「鉄」の吸収を助ける食品です。
カルシウムの吸収を助ける食品は、消化管でのカルシウムの溶解性を高めることで、吸収を促進するように作られているもの、食物繊維やフィチン酸といった吸収阻害成分の影響を受けないものがあります。
鉄の吸収を助ける食品は、吸収されやすい鉄である「ヘム鉄」を利用しています。食物繊維やお茶などの吸収阻害成分の影響を受けないため、いつでも吸収良く取り入れることができます。

○商品例
・飲料tohucadrinkzeri
・豆腐
・錠菓
・ゼリー  など

○利用されている成分
・CCM(クエン酸リンゴ酸カルシウム)
・CPP(カゼインホスホペプチド)
・ヘム鉄
・フラクトオリゴ糖
(2006年7月7日現在)


注意点

○適量を守る
ミネラルの吸収を助ける食品を大量にとることで貧血や骨粗鬆症などの疾患が必ず治るということにはなりません。とり過ぎはカロリーオーバーになってしまったり、お腹がゆるくなってしまったりすることがあります。また、カルシウムやマグネシウム、鉄には、1日の上限摂取量がありますので、他の食品からの摂取量を考えてとることが重要です。商品に書かれている適量を参考に上手に利用しましょう。

○とるタイミング
食前、食後、食間などのとるタイミングが特に定められていない商品がほとんどです。
ただし、飲料タイプの商品で糖分の入った甘い商品は、就寝前などに飲むとカロリー過剰のまま就寝することになり、体重、体脂肪蓄積の原因となりやすくなってしまいます。糖分などが入った商品を利用する場合は日中にとるようにして頂くと宜しいでしょう。

○一定期間不足の無いようにする
ある1日だけミネラルをしっかり補給できたとしても、それ以外の日に
zikanミネラルが不足している状態であれば、体にミネラルが充足している状態とはいえません。ある程度一定の期間、不足なくミネラルを摂取している状態が続くことで体にミネラルが充足しているといえます。従って、まずは日常の食事からミネラルが摂取できるように食事内容を整えて頂き、補助として「ミネラルの吸収を助ける食品」を都度上手に取り入れて頂くことが重要です。