ヘルスケアトータルソリューションズ株式会社

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栄養コラム

お手軽食事の一工夫

No.76

2009年12月14日

国立健康・栄養研究所認定 栄養情報担当者(NR) 、管理栄養士 杉田 恭子、管理栄養士 奥田志おり

年末年始にさしかかり、宴会の予定が目白押しの方も多いのではないでしょうか?
その結果、新年会が一段落したころにふと気がつくと、いつの間にかズボンやスカートがきつくなっている…という経験はないでしょうか?
どうしても太りやすくなってしまうこの時期ですが、宴会以外の「いつもの食事」でちょっとした工夫をすれば、今年は体重増加を防げるかも?!
今年の年末年始は、一工夫で体重増加を防ぎつつ、楽しく宴会に参加しちゃいましょう!
hirameki


調理方法を変える一工夫 

同じ食材を使った料理でも、「揚げる」ではなく「焼く」というように調理方法を変えることでかなりのカロリーを減らすことができます。

A

鶏の唐揚げ(4個 肉100g分)


-70kcal

焼き鶏(2本半 肉100g分)

yakitori

B
ロースカツ(1枚 肉100g分)
-100kcal
しょうがやき(肉100g分)

niku

C
アジフライ(1枚)

-170kcal
アジの塩焼き(1匹)

yakizakana

A~Cの変更で、70~170kcalのカロリーを減らすことができます。
ビール(350ml)1缶140kcal程度、発泡酒(350ml)1缶100kcal程度、水割り焼酎1杯120kcal、日本酒1合180kcal程度になりますので、普段の食事で調理法に注意すれば、いつもより多少多くお酒を飲んでしまったとしても、大幅な体重増加を防ぎやすくなります。


調味料を変える一工夫

もっと簡単に、料理にかけるもの、つけるものを変えてみましょう!
これだけでも、意外とカロリーカットができます。

Aハンバーグ
(デミグラスソース)

ハンバーグ
(おろし大根ソース)
Bしゃぶしゃぶごまだれポン酢
Cタルタルソース

ソース
Dサウザンアイランド
ドレッシング

ノンオイルドレッシング

A~Dの変更で、40~60kcal(握り寿司のシャリ1~1.5個分程度)のカロリーを減らすことができます。
このカロリーを聞くと、「大したことないじゃないか」と思われるかもしれませんが、この生活が続く、約4カ月半位で、体重(脂肪)1kg分の影響が出てきます。
チリも積もれば何とやら…、握り寿司1個程度のカロリーが多いか、少ないか、日々のちょっとした選択で体重(脂肪)として「蓄積されるか」「減るか」が変わってきます。
ちなみに、この分のカロリーを消費するには、歩行であれば10~20分歩かなくては消費できません。
毎日「今より歩く時間を増やす」か「かけるものを変える」か、みなさんはどちらを選択しますか?


セットメニューでの一工夫

「ファーストフード」「牛丼屋」「持ち帰り弁当」といえば、お手軽で満足感もある庶民の味方ですが、選び方によって高エネルギー、高脂質になりがちです。
そこで、これらをヘルシーに改善する一工夫をご紹介します。

【ファーストフードの場合】
“お得なセット”を注文する場合は・・・

A B
チーズバーガー
フライドポテトМサイズ
炭酸飲料Мサイズ
チーズバーガー
サラダ
無糖の飲み物
  hanbargarpotetodrink_coke   hanbargarsalad_minidrink_tea

  ポイントその1:フライドポテトではなくサラダにしましょう。
  ポイントその2:サラダのドレッシングは少量にしましょう。
  ポイントその3:飲み物は、炭酸飲料ではなく無糖の飲み物にしましょう。

Aの脂質量は、1日に必要な脂質量の約6割にもなります。それをBのようにフライドポテトをサラダにして、且つドレッシングを少量にすることで、脂質がほぼ1食分の適量になります。
また炭酸飲料を無糖の飲み物に変えることによって、カロリーをご飯お茶碗1/2杯分(140kcal)ダウンすることができます。

【牛丼屋の場合】

A B
牛丼(大盛)牛丼(並)
生野菜サラダ
gyuudon gyuudonsalad_mini

  ポイントその1:大盛ではなく並にしましょう。
  ポイントその2:生野菜サラダを追加しましょう。
  ポイントその3:ドレッシングは少量にしましょう。

大盛を注文するのであれば、牛丼の並に生野菜サラダをプラスしましょう。
カロリーダウンもでき、ビタミン、ミネラル、食物繊維が補給できます。

【持ち帰り弁当の場合】

A B
のり弁当のり弁当
(ご飯残し、揚げ物の衣カット)
サラダ
nori_bento nori_bento
salad_mini

  ポイントその1:ご飯は、食べ始める前に1/3は取り分けて“おにぎり”にして
          おきましょう。
  ポイントその2:フライ、天ぷら等、揚げ物の衣は半分残しましょう。
  ポイントその3:サラダを追加しましょう。
  ポイントその4:ドレッシングはノンオイルドレッシングを選びましょう。

のり弁当のご飯の量は260g(どんぶり1杯強、約450kcal)もあるので完食せず、食べ始める前に1/3取り分けておきましょう。取り分けたご飯はおにぎりにして残業で夕食が遅くなってしまう場合の捕食になります。(ラップもしくはビニール袋を携帯しておくとよいでしょう)
次に“ポイント2”の様に揚げ物の衣を半分残すことで脂質を油小さじ2杯分減らせます。
もったいなく感じられるかもしれませんが、半分残しても身体に必要な脂質は十分摂れているので“お金を出して脂肪を買う”ようなことはできるだけ避けましょう。
また、のり弁当には野菜がほとんどほとんど入っていないことが多いため、サラダを追加してビタミン、ミネラル、食物繊維を補給しましょう。その際はぜひ、ノンオイルドレッシングで!